『A Number』
翻訳・演出:常田景子
「ア・ナンバー」は、2005年に、イギリスの若手女流演出家サーシャ・ウェアーズ演出によるtpt公演の上演台本として翻訳したものです。
翻訳したあと、サーシャと打ち合わせをし、リハーサル中にも話し合って改訂した翻訳で上演しました。
小林勝也、手塚とおるさん、お二人の熱演する本番の舞台を観ていて、原本の英語の台詞より分かりにくくなっている部分があるように感じ、いつかもう一度翻訳をし直したいと思っていました。
この戯曲の内容にもっと迫りたいと思ったのです。
今回のワーク イン
プログレスでは演出という立場から、俳優とともに直接、この戯曲を探っていきたいと思っています。
この戯曲は、人生について、親と子について、人間のアイデンティティについて、などさまざまに考えさせられる作品であり、「人間が相手の場合、決してリセットできないことがある」ということを強く感じます。
それができると思った男が巻き起こした悲劇ですが、読めば読むほど、前には気づかなかったことに気づいたり、さまざまな解釈ができるので、みなさんと意見を交わして核心に迫っていきたいと思います。