10月8日、今日は「コレクション」上演です!
10月2日をもちまして、演出岡本健一さんによる「恋人」は千秋楽を迎えました。
連日のご来客、本当にありがとうございました。
千秋楽に立ち見でご覧になれにくかったお客様も多数おられたかと存じます。
観劇くださったお客様の情熱が伝わる一日で、勿論常日頃から考えることではありますが、演劇の存在価値、作る側、観る側で”劇場を共有する”を実感できたような気がいたします。
あらためて、襟を正すような思いです。
で、ここからくだけちゃいますけど、本当に観づらくって柔らかいクッションに立ってたお客様!ほんとにごめんなさい。足吊らなかったですか?こちらも必死だったんで、開演しちゃってお声も掛けられずに…この場でお詫びします…
そして!「恋人」の終演まえから上演しております「コレクション」は週末上演スタイル(ご予定の方はtptホームページで確認してくださいね。)で上演してます!こちらは広田敦郎さん演出です。広田さんは以前からtptで主に翻訳を担当されてますが、今回初演出で奮闘してます。今回のPinter WAVE! でも両作品とも翻訳されていますよ。
会場のBankART NYK 2Aギャラリーのスタイリッシュな”空間”に、また「恋人」で作り上げた別の生活”空間”を作り上げています。朝倉先生の個展のような美術も素敵です。いやいや、勿論BankART全体では大展覧会を開いているんですけどね。とても”個人”的な感じがしていいのです。
さて、先日ご紹介させていただきました、集英社新書ハロルド・ピンター著”何も起こりはしなかったー劇の言葉、政治の言葉”をお読み頂いた方、いらっしゃいますか?この中の”トリーノ大学における挨拶”2002年の名誉学位授与式で、彼はアレクサンドル・ゲルツェンの言葉を引用してます。2002年ですから、イラク戦争開戦の前年です。アメリカのこれから行うかもしれない戦争行為についても、そして彼の考える母国イギリスが取るべき立場を語りました。ゲルツェンを最後に引用して。
この2002年に初演を迎えたゲルツェンその人を描いた演劇があります。奇遇でしょうか。トム・ストッパード作「コースト・オブ・ユートピア」。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、今回の演出を担当している広田さん渾身の翻訳で出版されております。僕の感想を書くより、引用させていただきます。これを読むと、うん、”革命”ためのイデオロギーを”正義”という主観的な根拠におきかえることで、ピンターのいうアメリカのとった行動というのを納得できてしまう気がします。いや、これは個人的なこととしても重い言葉です。
おっと、今回の「コレクション」はある夫婦のお話で政治的なことなしに、上演時間1時間で気軽にご覧頂けますよ。内容を気軽と受け取るのはご覧頂いたお客様次第ではございますが。本日、10月8日(金)の開演は19:30からでございます。
連日のご来客、本当にありがとうございました。
千秋楽に立ち見でご覧になれにくかったお客様も多数おられたかと存じます。
観劇くださったお客様の情熱が伝わる一日で、勿論常日頃から考えることではありますが、演劇の存在価値、作る側、観る側で”劇場を共有する”を実感できたような気がいたします。
あらためて、襟を正すような思いです。
で、ここからくだけちゃいますけど、本当に観づらくって柔らかいクッションに立ってたお客様!ほんとにごめんなさい。足吊らなかったですか?こちらも必死だったんで、開演しちゃってお声も掛けられずに…この場でお詫びします…
そして!「恋人」の終演まえから上演しております「コレクション」は週末上演スタイル(ご予定の方はtptホームページで確認してくださいね。)で上演してます!こちらは広田敦郎さん演出です。広田さんは以前からtptで主に翻訳を担当されてますが、今回初演出で奮闘してます。今回のPinter WAVE! でも両作品とも翻訳されていますよ。
会場のBankART NYK 2Aギャラリーのスタイリッシュな”空間”に、また「恋人」で作り上げた別の生活”空間”を作り上げています。朝倉先生の個展のような美術も素敵です。いやいや、勿論BankART全体では大展覧会を開いているんですけどね。とても”個人”的な感じがしていいのです。
さて、先日ご紹介させていただきました、集英社新書ハロルド・ピンター著”何も起こりはしなかったー劇の言葉、政治の言葉”をお読み頂いた方、いらっしゃいますか?この中の”トリーノ大学における挨拶”2002年の名誉学位授与式で、彼はアレクサンドル・ゲルツェンの言葉を引用してます。2002年ですから、イラク戦争開戦の前年です。アメリカのこれから行うかもしれない戦争行為についても、そして彼の考える母国イギリスが取るべき立場を語りました。ゲルツェンを最後に引用して。
この2002年に初演を迎えたゲルツェンその人を描いた演劇があります。奇遇でしょうか。トム・ストッパード作「コースト・オブ・ユートピア」。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、今回の演出を担当している広田さん渾身の翻訳で出版されております。僕の感想を書くより、引用させていただきます。これを読むと、うん、”革命”ためのイデオロギーを”正義”という主観的な根拠におきかえることで、ピンターのいうアメリカのとった行動というのを納得できてしまう気がします。いや、これは個人的なこととしても重い言葉です。
(前略)…将来、倒れた銅像、剥がれた壁、踏みにじられた墓の管理人が道行く人々にこう話す。「そうーそうさ。これはみんな革命で破壊されたんだ。」それを聞けば、人々は許してくれないだろう。破壊者たちはニヒリズムを勲章のように身につける。自分たちは急進派で、だから破壊を行うのだと思っている。だが彼らが破壊を行うのは、彼らが落胆した保守派だからだー完全な社会という大昔の夢に失望したんだ。丸が四角になる社会。葛藤が帳消しになる社会。そんな場所はどこにもない。ユートピアとはそういう場所の名前なんだ。だから我々はそこへ向かって殺戮を続けるのをやめる日まで、人間として成長することはない。さて、なかなかゲルツェンの本は少ないのですけど、ハヤカワ演劇文庫、トム・ストッパード作、広田敦郎翻訳「コースト・オブ・ユートピア」。おすすめです。では、僕はハヤカワ演劇文庫つながりでハロルド・ピンターの後期作の旅に出ますか。
我々の意味は、不完全な世界を、我々の時代を、いかに生きるかにある。他にはない。
おっと、今回の「コレクション」はある夫婦のお話で政治的なことなしに、上演時間1時間で気軽にご覧頂けますよ。内容を気軽と受け取るのはご覧頂いたお客様次第ではございますが。本日、10月8日(金)の開演は19:30からでございます。