大の大人、汗だくで言葉あそび。

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皆さんはハロルド・ピンターという劇作家についてどう思われるだろうか?

tptでは1993年にデヴィット・ルヴォー演出で「背信」を上演している。日本では「ダム・ウェイター」こそ上演機会があるが、なかなか観劇機会のない劇作家ではないだろうか。2005年にノーベル文学賞を受賞している最近の作家であるにも関わらず。

よく不条理劇の大家といわれ、そもそも不条理劇とはなんぞやという感じでちょっとインテリ臭いんじゃないだろうかと敬遠してしまいがちな感じではある。だけど、読んでみると実に身の回りにありそうなことで、自分がハロルド・ピンターとお近づきになれるんではないかという妙な親近感が持ってしまうんです。これが。

今日で4日目を迎える稽古場では、暗中模索、言葉のジャングルジムで遊ぶかのように演出と俳優が汗まみれのごっちゃごちゃにしちゃってるんですが、ふむ、それでもなんというか”質感”がやっぱりピンターなんですね。あ、演出はどうなるか分からないんですよ。まだ作って壊してですから。でも、どんな風にやっても”質感”がピンターなんだなぁ。ちょっと息が詰まる感じがして、ちょっとスノッブで、しかも間違ってもひろーいところで話していそうにない。

それで、”は!”と思いました。”詩”ってこういうことなのかなと。いわゆる”詩”じゃないんだけど、説明してない、だけど強い印象を持つ言葉ゆえになせることだなと。普通の言葉に感じるのになにかイマジネーションが湧いちゃう。だからとても自由にいろいろ”遊べて”しまうじゃないかなと思いました。それでもピンターになっちゃうんですから。

ってことで連日”こんなピンターありじゃね!?”の毎日です。

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このページは、tptが2010年8月23日 23:42に書いたブログ記事です。

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