3月10日、tpt77 「イエルマ」の稽古が始まりました

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ようやく少し暖かくなって、春の訪れを感じるようになって……あっ、という間にまた寒くなりました。はぁ、皆様は風邪を召されぬよう気をつけて下さいませ。


Canon EOS 5D Mark II_MG_2436.jpgそんな気まぐれな季節のなか、tptリバーサイドスタジオでは情熱の国、スペインからの戯曲「イエルマ」の稽古が始まりました。とてもさむーい稽古場なのですが、私たちはロルカの"言葉"から吹き出すようなスペインの薫りを満喫しました。

tptでは以前、「血の婚礼」を上演致しましたが、その時と同じように”大地”やら”生き物”、そして"人間”という壮大な”自然”のイメージをロルカは感じさせてくれます。彼は詩人であるからというのもあるのでしょうけど、国も違うのに”言葉”の持つ力に圧倒されながら、素晴らしいなぁとワクワクしてしまいます。

歌集ですけど石川啄木の「一握の砂」を何となく思い出しました。日本人だからということで、あの"砂"のイメージになるのではないのかもって。だって日本人でもスペインの詩人の言葉が、森下の稽古場で分かる気がするんですもの。

翻訳劇の一つの楽しみとして、異文化を楽しむってあるように思うんです。そうです、私たちは皆様にお見せする前にトビっきりの「イエルマ」の旅を楽しんでまいります。ブログにいろいろな話題を載せていこうと思うのでお楽しみくださいね。

最後にロルカの素敵な詩を見つけたので引用させていただきます。

ぼくが死んだら
バルコニーは開けたままにしておいて

子供がミカンを食べる
(バルコニーからそれを見るのです)

刈り取り人が小麦を刈り取る
(バルコニーからその音を聞くのです)

僕が死んだら
バルコニーは開けたままにしておいて!

  彩流社 スペインの光と影 ガルーシア・ロルカの死 より引用

ふむ…開けたままにしようではないか!!

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このページは、tptが2011年3月10日 22:28に書いたブログ記事です。

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